サングラスを紫外線対策に
紫外線対策にサングラスを利用してみてはいかがでしょうか。サングラスは、海外有名人がパパラッチ対策のためにつけることでも有名です。そのためか、ファッションとしての役割も大きく担うアイテム。
サングラスが初めて歴史に登場したのは1931年のことです。特殊な労働環境と言える、飛行機を操縦するパイロットの目を太陽光から守るために開発されたもので、遮光の意味を持つ、レイバンと呼ばれるサングラスでした。
日本人や黒人に比べ、体質的にメラニンが少ない白人は、どうしても日光に弱くなります。肌と同様、目の組織も、日光、特に紫外線からダメージを受けやすくなってしまうため、健康面のことを考えて、欧米ではよくサングラスを着用する姿が見られます。加えて、雨が多い日本に比べて、乾燥しがちな欧米では日照時間が長いという土地の特徴も、サングラス着用を習慣付ける理由のひとつとなるでしょう。
もともと、サングラスは、スキーや登山、眼病を患った時などに利用される防護道具のひとつです。利用の目的によって、紫外線や赤外線などのカットする光の種類や、その比率が異なってきます。 一方で、日本では、実用的な部分より、変装やプライバシー保護、もしくは特定のアイデンティティを示すために使われる機会が多いようです。
例えば、人物を特定することで一番重要となる顔のパーツ、目元を隠すことができるので、報道陣の執拗な追手から逃れる芸能人が好んで使いますし、表情を隠すこともできるので、不特定多数のあまり情報を知られたくない相手と接する際に着用することもあります。
また、着用することで表れる威圧的な雰囲気を好んで、その筋の団体などが自分のアイデンティティを示すファッションの一部として利用することがあります。 こういった点から、逆に、サングラスをかけたまま人と接するのはマナー違反とされる風潮もあるくらいです。
サングラスが注目されている理由
最近サングラスが注目されているのは、オゾン層破壊による紫外線量の増加による理由です。 近年自然環境破壊や地球温暖化、地下資源の枯渇などが騒がれて、自然環境に対する意識が著しく向上していますが、オゾン層破壊による紫外線の問題は、温暖化よりも昔から騒がれてきたものでした。
紫外線は本来、浴びることでビタミンDを生成できたりと、生きる事に欠かせない有益なものですが、エネルギーが非常に強く、科学的な反応を促す性質から、大量に浴びると有害な事象も多々引き起こします。 紫外線は通常、オゾン層を通過する過程である程度吸収されたり、変化したりして、抑えられているものですが、家電に含まれるフロンなどの塩基を持つ化学物質が多く大気中に放出されたことにより、オゾン層が減少し、紫外線の害が広がっています。
特にオゾンホールなどの影響を強く受けているオーストラリアやニュージーランドなどでは、紫外線の害から逃れるため、必要に迫られてサングラスを着用することも珍しくなく、子供でも着用するものとなっています。
人の目は、肌以上に無防備で、強い紫外線を浴びると、紫外眼炎や白内障、翼状片、瞼裂班形成などになる可能性があります。いずれも浴びれば浴びるほど症状が進む可能性があり、状況にもよりますが、重度となると失明も十分考えられますので、やはり長く日光を浴びる環境での眼の保護は大切です。
サングラスを健康のための紫外線対策に携帯
紫外線から眼を守るには、サングラス以外にも、コンタクトレンズが有益です。サングラスやUVカット機能が付いたメガネは、レンズを通る紫外線をカットできても、それ以外の、例えばレンズと眼の隙間から反射しながら入り込む光に対しては何もできることがありません。コンタクトレンズであれば、直接眼球に張り付いて網膜を保護しているため、UVカット機能は非常に有効に働くのです。
近年、オゾン層破壊の報道を受けて、フロンを用いた家電が一斉にメーカーから姿を消しオゾン層は再生に向かっているところです。しかし再生には数年の時間を要し、日本上空でも確認できたオゾン層の減少はまだまだ完全に再生しきっていません。さらに、南極で顕著にみられるオゾンホールは、春から初夏にかけて、つまり、ちょうど日本で日差しがきつくなる頃に起こる傾向が強いといわれています。
これからはファッションなどの目的ではなく健康のために、紫外線対策のサングラスを携帯してみてはいかがでしょうか。